一橋教員の本
異郷の死 : 知里幸恵、そのまわり
異郷の死 : 知里幸恵、そのまわり |
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西成彦, 崎山政毅編, 安田敏朗執筆 人文書院 2007年8月刊行 ISBN:9784409160909 本体2,600円+税 | ||
執筆者紹介:安田敏朗 |
著者コメント
知里幸恵(1903-1922)という短い生涯を送ったアイヌ女性のことはご存じでしょう。言語学者金田一京助(1882-1971)の勧めによって、口頭伝承されてきたユカラをローマ字表記のアイヌ語で記し、それに詩的な日本語の対訳を付した『アイヌ神謡集』を編集しました。これが結果的に命を削ることになったのですが、本書はこの知里幸恵をめぐる様々な事象を、様々な分野の研究者、作家が論じたものです。副題に「そのまわり」とあるように、散漫な印象を与えてしまうかもしれませんが、それだけ多様な論じ方ができる、ということでもあります。岩波文庫版『アイヌ神謡集』を脇に読んでいただければ、と思います。(安田敏朗)