一橋教員の本

国語審議会 : 迷走の60年 

 
 

国語審議会 : 迷走の60年

 安田敏朗
講談社   2007年11月刊行
ISBN:9784062879163   本体760円+税
 著者紹介:安田敏朗

著者コメント

国語審議会(1934-2001)という名前をきいたことがあるでしょうか。この本の執筆のために私の講義の受講者に簡単なアンケートをとったところ、名前すらきいたことがない人は約八割でした(母数87)。逆にいえば、約二割は知っているということですが、意外に多いと感じました。ともあれ、一見われわれの生活とは関係ないようにみえる国語審議会ですが、現行の表記法をしらぬまに決めているなど、存外あなどれない存在でした。しかしながら、その歴史をおってみると、審議会委員には著名人が多数参加しているにもかかわらず、時流のあとおいをするばかりでした。積極的に政策答申を出していた時期はきわめて限られています。こうした歴史をふりかえり、また審議会の議論にみられる国語観や敬語観をとりあげながら、国家にとって言語政策のもつ意味などを考えたのが、この本です。



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